So-net無料ブログ作成
検索選択
保存会について ブログトップ

「中村彝アトリエ保存会」設立趣意書 [保存会について]

          「中村彝アトリエ保存会」設立趣意書

 大正期を駆けぬけた日本を代表する洋画家に、中村彝(なかむらつね/1887~1924年:享年37歳)がいます。『エロシェンコ氏の像』(国重要文化財)をはじめ、『老母像』、『田中館博士の肖像』、『髑髏を持てる自画像』、『目白風景』各作品など、当時の洋画界においては先端をいく仕事をした芸術家です。
 中村彝のアトリエは、当時、今村銀行の今村繁三や成蹊学園の中村春二などの支援をうけ、豊多摩郡落合村大字下落合の、当時は「林泉園」と呼ばれた谷戸上、下落合464番地へ1916年(大正5)8月に建設されました。
 1923年(大正12)9月の関東大震災にも倒壊せず、また1945年(昭和20)5月の山手空襲による延焼からもまぬがれ、90年の時を超えて中村彝が暮らし、創作活動をつづけたアトリエは新宿区下落合3丁目の同所に、奇跡的に現存しています。洋画家・鶴田吾郎との競作による『エロシェンコ氏の像』は、まさにこのアトリエで描かれました。昨年の夏から秋にかけて行われた、新宿区教育委員会による調査(実施・早稲田大学)でも、アトリエ建築の先駆けともいうべき貴重な建築物であることが、「建造物調査概要報告書」の中でも指摘されています。
 1970年代より過去3回にわたり、アトリエにお住まいの方がその保存を求めて新宿区へ働きかけてこられましたが、そのつど区側に受け入れてもらえず現在にいたっています。建物の老朽化による限界、あるいはお住まいの方のご都合などもあり、これがアトリエ保存へ向けた最後のチャンスではないかと思われます。つきましては、地元の住民をはじめ、中村彝アトリエの保存を求める各界における数多くの方々のご賛同を得て、ここに2007年3月1日付けで「中村彝(なかむらつね)アトリエ保存会」を発足させる運びとなりました。できるだけすみやかに保存が実現するよう、新宿区をはじめ各方面へ働きかけていくことを活動の主目的としています。
 日本の美術史上あるいは建築史上でも、きわめて重要な位置を占める中村彝アトリエの保存というテーマは、新宿区という一地域の課題をはるかに超え、全国規模の貴重な文化遺産の保存へとつながる大きなテーマではないかと考えます。わたしたちの活動がきっかけとなり、地域を超えたアトリエ保存を願う大きなうねりとなれば幸いです。
 ぜひ、みなさまの多大なご支援・ご協力を、よろしくお願い申し上げるしだいです。

                                       中村彝アトリエ保存会 事務

                  
「中村彝アトリエ保存会」設立趣意書PDFダウンロード
(19KB)Click!

nice!(0)  トラックバック(2) 
保存会について ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。